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日本市場で取引を行う海外の証券会社に、より効率的で透明性の高い決済プロセスを紹介

日本で取引を行うグローバルな証券会社に対して、より効率的で透明性が高く、費用対効果の高い方法で取引を清算・決済できるよう、ブロードリッジが提供しているサービスをご紹介します。ブロードリッジの海外拠点決済ソリューションを採用することにより、証券会社は海外の拠点に代わって、決済・カストディ業務を提供することが可能となります。

高騰するコスト

日本の株式や債券の取引に対する関心はここ数年、高まっています。特に今年に入り日経平均指数はバブル以降の高値を34年ぶりに更新し、新NISAによる個人投資制限幅の拡大も呼び水となり、注目度は空売りの減少やコール買いの増加から明確に表れております。これは、グローバルな証券会社において、日本国外の顧客からの取引量が増加していることも意味しています。例えば、グローバルな証券会社がニューヨーク、ロンドン、香港で顧客から注文を受け、日本の現地法人で取引を執行する場合、その証券会社は日本の証券集中保管機関、すなわち日本においては証券保管振替機構(JASDEC)で取引を決済する必要があります。

しかし、JASDECや日本銀行の会員になり取引の清算・決済を行えるのは、日本国内に籍を置く企業のみ許可されている、という問題がございます。通常、これらの証券会社は日本国内において証券の決済や関連する資金管理サービスを提供する銀行に決済代行を委託します。

日本の株式や債券を取引する海外拠点においては、現地代行業者を指定する際、いくつかの選択肢があります。その場合、銀行は取引毎に手数料を請求し、日中与信などの資金調達サービスも提供します。通常、日本での取引の清算・決済にかかる取引手数料は1取引あたり350円から450円程で、最終顧客が大量の取引を行う際、決済コストが手数料収入を上回り、証券会社の利ざやが損なわれる可能性があります。

多くの海外拠点は、現地代行業者モデルを選択する傾向にあります。それは、最終顧客との照合において、SWIFT経由で現地代行業者の銀行に決済指示を伝達するだけでよいからです。多くのバックオフィスはこれに対応しています。

海外拠点が、日本の株式や債券の取引を始める場合、取引開始時は比較的取引量が少ない傾向にあります。このような場合、現地代行業者モデルは、取引毎に手数料を支払うだけでよいので、海外拠点にとっては好都合な方法となります。

しかし、最終顧客が証券会社のネットワークを介してより多くの取引を行う、例えば、High Frequency取引を扱う場合、それに伴う手数料は相当な金額になります。その結果、これらの取引から受取れる利益は損なわれます。

より良い選択肢

海外拠点は、証券保管銀行(カストディアン)やJASDECに加盟している日本の代理銀行のような第三者を利用する代わりに、ブロードリッジが提供する海外拠点決済ソリューション(Affiliate Clearing Module、「ACM」)を利用することで、日本拠点の証券会社を介し、効率的に取引の清算・決済を代行させることができます。

ACMを導入することにより、海外拠点は組織内でのクロスボーダー取引の清算・決済が可能になります。日本拠点の証券会社が既にJASDECに直接加盟しているのであれば、クロスボーダー取引の清算・決済のための追加的な事務手続きは不要になる可能性があります。

たとえば、米国に本社を置く大手銀行が、日本拠点を利用して顧客に代わり日本の株式や債券の取引を行うとします。日本の加盟拠点は、ブロードリッジのACMを使用して、海外拠点に代わって取引の照合・清算・決済を行うことができます。これにより、銀行から請求される手数料を回避し、海外拠点はより積極的な(安価な)手数料率で取引を行うことが可能になります。

日本の株式や債券のクロスボーダー取引が多い海外拠点は、特にこのソリューションから恩恵を受けるものと思われます。第三者のカストディ手数料を回避するだけでなく、直接管理する資産を増やして株式の貸借サービスを提供したり、一部決済や決済のフェイルのリスクを低減するために、取引を積極的に形成したりすることが可能になります。現地の代行業者や銀行は、SWIFTを通じて受け取った指示に基づき処理を行う為、このようなことはできません。

ブロードリッジのACMの主な特徴の一つは、カストディアン/現地代行業者の役割を代替することにあります。カストディアンは通常、SWIFTメッセージの形で取引を受領すると、それを処理・情報付加して、証券集中保管機関(日本の場合はJASDEC)に送信します。JASDECで取引が照合または決済されると、カストディアンは照合状況を適切なSWIFTメッセージでエンティティに送り返します。決済サイクルの最終段階では、SWIFTのMT950またはMT535を通じて、現金と証券のポジションの報告が行われます。

更に、ブロードリッジのソリューションはコーポレート・アクションにも対応しています。証券や現金残高の変更に関連する事象・権利・決済を伝達するためにSWIFT MT560シリーズ・メッセージを使用することにより、通常、カストディアンが提供する様々なサービスを代替することが可能です。

また、当ソリューションは、現地拠点が海外拠点に代わって清算できるよう、さまざまな資金管理機能も提供しております。

ホワイトボックス - 清算プロセスに透明性を与える

当ソリューションの導入には、加盟決済機関が扱う証券集中保管機関の数にもよりますが、6~9カ月かかります。最適な導入手段としては、取引量が大きい市場から、加盟決済機関を設定していく方法が望ましいと思います。

一般的な導入では、初期展開と接続テスト、システム統合テスト、ユーザー受け入れテスト、そしてJASDECに至るまで、ワークフローやその他の業務手順が問題なく実行されていることを確認するための外部テストを行います。

これには習熟努力も含まれ、ワークフローを理解するための社員の研修や、社内の業務手順の改訂なども伴う場合もございます。

ブロードリッジのACMを使用することで、各拠点は、特に重要な顧客との決済のフェイルを回避するなど、最終顧客へのサービスを向上させることが可能になります。カストディアンは拠点の指示に基づいて処理するだけなので、このようなサービスは提供しません。

たとえば、当ソリューションを使うことにより、海外拠点からのさまざまな業務フローを把握できるため、加盟決済機関はネッティングや分割、貸株を行うことが可能になります。

これにより、決済プロセスをより適切に管理し、最終顧客により良いサービスを提供することが可能になります。また、加盟決済機関はよりタイムリーに対応し、顧客により良いサービスを提供することができるようになります。

ブロードリッジは約25年前に日本市場向けに当ソリューションを構築し、顧客のフィードバックに応えるために改良と調整を続けてきました。当ソリューションはもともと日本向けに構築されたものですが、取引量の多い他の市場でも適用することが可能です。

証券会社が複数の市場でブロードリッジの国際ポスト・トレード・プラットフォームを使用している場合、社内メッセージを使用してデータを交換することも可能です。現地の決済機関が使用するシステムに関係なく、当ソリューションはこれらの企業が広く採用しているインターフェイスを標準に採用しており、また、JASDECともリンクしています。

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