2023年10月23日
株式会社東京証券取引所(以下「東証」)とフィンテック大手のブロードリッジ・フィナンシャル・ソリューションズ(本社:米国ニューヨーク州、NYSE:BR、(以下「ブロードリッジ」))は、東証が提供する上場投資信託(以下「ETF」)の売買のための電子プラットフォームであるCONNEQTORとブロードリッジが提供する有価証券の取引執行管理システム(エグゼキューション・マネジメント・システム:「EMS」)であるXilixを直結し、本年9月20日より直結機能の提供を開始しました。これにより、三井住友DSアセットマネジメント株式会社など、Xilixのユーザーである資産運用会社はXilixから直結してCONNEQTORを活用することで、より進化した、効率的な運用の提供を行っていくことが可能となります。
株式会社東京証券取引所の常務執行役員、川井洋毅氏は次のように述べています。「当社の運営するCONNEQTORは、投資家の皆様が『ETFをもっと早く、もっと安く』取引することを実現するためのプラットフォームとして開発してまいりました。この度、株式会社ブロードリッジ・トレーディング&コネクティビティ・ソリューションズ・ジャパン様の提供する、大口の執行を適切に管理するEMS、Xilixとの直接接続を開始することで、機関投資家の皆様がより利便性の高い取引を行うことが出来ることを、大変嬉しく思っております。東証は今後も引き続き、ETF投資者の皆様が、より良い価格で円滑に執行できる利便性の高い市場環境の提供・発展に努めてまいります」
ブロードリッジ・トレーディング&コネクティビティ・ソリューションズのプレジデント、レイモンド・ティアニーは次のように述べています。「東京証券取引所とのパートナーシップを強化し、CONNEQTORを使用したETF取引のためのプラットフォームを共同で提供できることを大変嬉しく思います。今日の複雑なグローバル市場において、投資家の皆様においては、業務フローの自動化を可能にし、成長機会を捉え、社内外のシステムとシームレスに統合し、規制上の義務を果たし、業務を合理化するソリューションを必要とされています」
ブロードリッジのEMSソリューションは、特定のETFの特定量の取引を必要とする機関投資家の皆様による、複数のマーケットメイカーへの気配提示の依頼を可能にするRFQ(Request For Quote)機能により、機関投資家の皆様の業務フローやコンプライアンス等にかかる課題を解決します。
Xilixについて
Xilix(ザイリックス)とは、業界最高水準のリアルタイムでのコンプライアンス・チェック機能やグローバル金融市場向けの機能を兼ね備えた、直感的かつ迅速な操作が可能な執行管理システム(EMS)です。世界中で600以上の金融機関を通じた、多言語対応のユーザー・インタフェースを介した多様なアセットクラスの取引を実現しており、また、TCA(Transaction Cost Analysis)やSBA(Smart Broker Allocation/Algo)機能にも対応しています。Xilixは、システムの高い信頼性と顧客サービスの継続的な強化により、業界最大手を含めた幅広い多くのお客様にご評価頂いております。
CONNEQTORについて
CONNEQTORは、日本の「ETFをもっと早く、もっと安く」することを目指して、東証が2021年2月から提供を開始した、RFQプラットフォームです。利用者は本プラットフォームを通じて、米国市場での専門業者を含む、世界中のマーケットメイカーに一斉に気配提示を依頼し、そこで提示されたリアルタイムの価格のうち、最も良い価格で取引を行うことで、ETFを機動的かつ安価に取引することができ、大口注文の取引コスト低減と業務効率化を実現しています。
CONNEQTORは、これまで180社以上の機関投資家の皆様にご利用いただいており、直近の月間の売買代金は2,000億円を超える水準に達しています。CONNEQTORは、インターネット環境さえあれば導入可能であることに加え、約定時を除き利用料を一切無料とするなど、新たな取引方法の導入時の課題となりやすい点を解消することで、電子取引を初めて導入いただく地域金融機関を中心に利用者を拡大してきました。一方、CONNEQTORのユーザーは専用画面に注文を手入力する必要があり、EMSを取引に利用している皆様から改善のご要望をいただいておりました。
今般のXilixとの直結機能の提供開始に伴い、トレーダーがXilixに入力した注文データは、そのままCONNEQTORに直接連携することができるようになりました。Xilixのユーザーは、追加費用なくCONNEQTORを利用することが出来るため、トレーダーは既存のプラットフォームを利用しながら、世界中のマーケットメイカーと迅速・確実に取引を成立させることが可能となります。その結果、ETFの取引コストを低減させると同時に、取引までにかかる時間も短縮することから、運用の高度化に資するだけでなく、ユーザーである資産運用会社等の業務効率化にも貢献することが期待されます。
ブロードリッジについて
S&P 500®指数構成銘柄であるブロードリッジ(NYSE:BR)は、総収益50億ドルのグローバルフィンテック企業です。より優れた金融活動を実現するため、投資やコーポレートガバナンス、コミュニケーションを支える重要なインフラを提供しています。また世界中の銀行をはじめ、証券会社、資産運用会社、上場企業に対し、事業変革を促進する、テクノロジーに基づくソリューションを提供しています。ブロードリッジのインフラはグローバルなコミュニケーションの基盤として、世界中の何千社もの上場企業や投資信託と、何千万人もの個人や機関投資家をつなげることで、コーポレートガバナンスを実現しています。ブロードリッジのテクノロジーやオペレーションのプラットフォーム上では、世界中で1日に平均9兆ドルを超える株式や債券などの証券取引の処理が行われています。米国に本社を置き、世界21カ国で1万4,000人超の正社員を擁しており、「働きがいのある会社(Great Place to Work®)」にも認定されています。
ブロードリッジの詳細については、ウェブサイトをご覧ください:www.broadridge.com/jp.
報道関係者 お問い合わせ先 : 03-5425-7220, アシュトン・コンサルティング BroadridgeJapanPR@ashton.jp。